STEP 1 · 学習

AIP-C01 学習生成 AI デベロッパー – プロフェッショナル

公式の出題分野ごとに要点を読み、各分野の最後にある「この分野を練習する」でその分野だけの問題を解きます。分野の比率が大きいほど本試験での出題が多くなります。

01

基盤モデルの統合、データ管理、コンプライアンス

Foundation Model Integration, Data Management, and Compliance

31%

学習目標

  • 業務の要件と制約から、FM・統合のパターン・デプロイの方法を選び、Bedrock で PoC を作り、Well-Architected の生成 AI レンズで設計をそろえられる
  • FM をベンチマークと評価で選び、コードを変えずにモデルや提供元を切り替える構成(AppConfig・Lambda・API Gateway)と、クロスリージョン推論・サーキットブレーカーによる回復力を設計できる
  • FM に渡すデータの検証と処理(Glue Data Quality・マルチモーダル・会話の形式)を作り、ベクトルストア(OpenSearch・Aurora pgvector・S3 Vectors・Bedrock ナレッジベース)とメタデータ・更新の仕組みを設計できる
  • チャンク分割・埋め込み・ハイブリッド検索・リランク・クエリの拡張で検索を設計し、プロンプト管理・テンプレート・ガードレール・プロンプトフローでプロンプトを統制できる

要点

  • 設計の進め方:要件(品質・遅延・費用・データの所在・規制)を先に決め、小さな PoC で Bedrock の複数のモデルを評価してから本番の設計に進む。共通の部品(プロンプトのテンプレート・ガードレール・ログ)を標準化する。
  • モデルの切り替え:モデルの ID やパラメータをコードに埋め込まず、AWS AppConfig などの設定で管理する。Converse API はモデルの間で共通の形式で呼べる。
  • 回復力:クロスリージョン推論でリージョンの容量の不足やスロットリングに備え、Step Functions のリトライとサーキットブレーカー、小さなモデルへの切り替えなどの段階的な縮退を設計する。
  • カスタマイズ:まずプロンプトと RAG。足りなければファインチューニング(LoRA などのパラメータ効率の良い方法)や蒸留。カスタムモデルはバージョンを管理し、失敗したら戻せるようにする。
  • データの処理:FM に渡す前に品質を検証(Glue Data Quality・Lambda)し、画像・音声・表を処理(Transcribe・Bedrock Data Automation・マルチモーダルのモデル)する。会話は役割(user・assistant)の形式で渡す。
  • ベクトルストア:ハイブリッド検索や大規模なら OpenSearch、既存の PostgreSQL なら Aurora・RDS の pgvector、安く大量に保存するなら S3 Vectors。メタデータ(日付・作成者・分類)で検索を絞り込む。文書の変更は差分の同期で反映する。
  • 検索の設計:チャンク分割(固定・階層・セマンティック・独自の Lambda)、埋め込みのモデルと次元、ハイブリッド検索、リランク、クエリの書き換えと分解。
  • プロンプト:システムプロンプトで役割と制約を決め、Bedrock のプロンプト管理でテンプレートとバージョンを管理し、承認と監査を行う。複雑なタスクは手順に分け、Prompt Flows で順番や分岐を組む。

業務での使いどころ

  • 営業提案書のアシスタントで、モデルを月ごとに比べて切り替えたい。モデルの ID を AppConfig で管理し、Converse API で呼ぶので、コードを変えずに新しいモデルに切り替えられる。
  • 総務社内規程の RAG で、改定前の古い規程が回答に混ざる。文書に施行日のメタデータを付けて検索で絞り込み、S3 の変更をきっかけにナレッジベースの同期を自動で実行する。
  • 経理請求書の画像と表を FM で読み取る前に、Lambda で金額や日付の形式を検証し、欠けている項目がある請求書は担当者の確認に回す。

公式のタスクステートメント(英語)

  • 1.1 要件を分析し、GenAI ソリューションを設計する。
  • 1.2 FM を選定して設定する。
  • 1.3 FM 消費のためのデータ検証と処理パイプラインを実装する。
  • 1.4 ベクトルストアソリューションを設計して実装する。
  • 1.5 FM 拡張のための検索メカニズムを設計する。
  • 1.6 FM インタラクションのためのプロンプトエンジニアリング戦略とガバナンスを実施する。

公式の学習リソース

02

実装と統合

Implementation and Integration

26%

学習目標

  • Strands Agents・Bedrock のエージェント・AgentCore(Runtime・Memory・Gateway・Identity)・MCP で、記憶・ツール・人の承認を持つエージェントとマルチエージェントを作れる
  • オンデマンド・プロビジョンドスループット・SageMaker AI のエンドポイント・Custom Model Import から、FM のデプロイの方法を要件で選べる
  • API Gateway・EventBridge・Lambda・PrivateLink で既存の業務システムと安全につなぎ、生成 AI のゲートウェイとデータの所在の要件を設計できる
  • 同期・非同期・ストリーミングの API の呼び出し、リトライとバックオフ、モデルのルーティングを実装し、Amplify・Q Developer などで開発を速められる

要点

  • エージェント:モデルが計画を立ててツールを呼び、結果を見て次の行動を決める(ReAct)。Strands Agents はコードで作るオープンソースの SDK、Bedrock のエージェントはマネージド、AgentCore は本番の実行の基盤(Runtime・Memory・Gateway・Identity・Observability)。
  • ツールの統合:MCP でツールを標準の方法で公開する。ツールの入力は JSON スキーマで定義し、タイムアウト・リトライ・エラーの処理を入れる。重要な操作には人の承認(return of control など)を入れる。
  • マルチエージェント:監督のエージェントが専門のエージェントに仕事を振り分ける。エージェント同士の通信には A2A などのプロトコルもある。繰り返しの上限とタイムアウトで暴走を防ぐ。
  • デプロイ:使った分だけならオンデマンド、決まった処理の量ならプロビジョンドスループット、インスタンスとコンテナを管理するなら SageMaker AI、外で調整したオープンなモデルなら Custom Model Import。
  • 企業の統合:API Gateway で認証・スロットリング・利用の計画を一か所で管理する生成 AI のゲートウェイを作る。EventBridge や SQS で非同期に連携し、PrivateLink で通信をプライベートにする。
  • API の呼び出し:InvokeModel と Converse、応答をすぐに見せるストリーミング(ConverseStream)、大量の処理のバッチ推論。スロットリングには指数バックオフとジッターでリトライする。
  • ルーティング:質問の難しさや種類で、小さなモデルと大きなモデルを使い分ける(インテリジェントプロンプトルーティングや独自のルーター)。
  • 開発の効率:Amplify でフロントエンド、Q Developer でコードの生成と説明、Bedrock の Prompt Flows で流れを組む。トラブルの調査は CloudWatch Logs と X-Ray。

業務での使いどころ

  • 営業商談の準備のエージェントが、CRM の API と社内の価格表を MCP のツールとして使い、提案のたたき台を作る。値引きの承認は人に確認してから実行する。
  • 総務備品の申請のチャットを社内のポータルに組み込む。API Gateway で部署ごとの利用の上限を決め、応答はストリーミングで表示して待ち時間を短く感じさせる。
  • 経理月末の 5 万件の仕訳の説明文の作成を、オンデマンドの同期の呼び出しではなくバッチ推論で行い、費用を抑えて翌朝までに処理する。

公式のタスクステートメント(英語)

  • 2.1 エージェンティック AI ソリューションとツール統合を実装する。
  • 2.2 モデルデプロイ戦略を実施する。
  • 2.3 エンタープライズ統合アーキテクチャを設計し実装する。
  • 2.4 FM API 統合を実装する。
  • 2.5 アプリケーション統合パターンと開発ツールを実装する。

公式の学習リソース

03

AI の安全性、セキュリティ、ガバナンス

AI Safety, Security, and Governance

20%

学習目標

  • Bedrock Guardrails(コンテンツフィルター・拒否されたトピック・単語・機密情報・グラウンディング・自動推論のチェック)とプロンプト攻撃の対策を、入力と出力の両方に多層で組み込める
  • VPC エンドポイント・IAM・KMS・Macie・Comprehend の PII の検出で、FM の環境とデータを守り、プライバシーを保てる
  • CloudTrail・Config・呼び出しのログ・モデルカード・系譜の追跡で、規制とガバナンスの要件に対応できる
  • 透明性(根拠の提示)・公平性の評価・責任ある AI の方針を、アプリの設計と運用に組み込める

要点

  • 入力の安全:Guardrails のプロンプト攻撃のフィルターで、ジェイルブレイクとプロンプトインジェクションを検出する。外部の文書やツールの結果は信頼しない入力として扱い、指示と分ける。
  • 出力の安全:コンテンツフィルター・拒否されたトピック・機密情報フィルター(マスクかブロック)。ハルシネーションは、文脈に基づくグラウンディングのチェックと、ルールに基づく自動推論のチェックで減らす。
  • 多層の防御:入力の検証→ガードレール→最小の権限のツール→出力の検証→人の確認、を重ねる。ガードレールは ApplyGuardrail の API でモデルとは別にも使える。
  • データの保護:VPC エンドポイント(PrivateLink)で通信を閉じ、KMS のカスタマーマネージドキーで暗号化する。Bedrock は入力と出力をモデルの学習に使わず、モデルの提供元とも共有しない。
  • プライバシー:Macie で S3 の機密データを見つけ、Comprehend や Guardrails で PII を検出・マスクする。ログにも個人情報を残さないようにする。
  • ガバナンス:CloudTrail で API の操作、モデルの呼び出しのログで入出力、Config で設定の規則を記録する。モデルカードで用途と制限を残し、データの出どころ(引用)を追えるようにする。
  • 責任ある AI:回答の根拠(引用)を示し、AI が作った内容であることを伝える。グループごとの品質の差を評価で測り、方針に合わない使い方をガードレールと承認で防ぐ。

業務での使いどころ

  • 営業顧客向けのチャットで、競合の誹謗や価格の約束をしないように、拒否されたトピックとコンテンツフィルターを設定し、回答には根拠の資料の引用を付ける。
  • 総務社員の相談窓口のアシスタントで、相談の内容に含まれる氏名や電話番号を機密情報フィルターでマスクし、呼び出しのログにも残らないようにする。
  • 経理税務の質問に答えるアシスタントで、規則に基づく判定が必要な部分は自動推論のチェックで回答を検証し、検索した文書にない内容はグラウンディングのチェックで止める。

公式のタスクステートメント(英語)

  • 3.1 入力と出力の安全コントロールを実装する。
  • 3.2 データセキュリティとプライバシーコントロールを実装する。
  • 3.3 AI ガバナンスとコンプライアンスのメカニズムを実装する。
  • 3.4 責任ある AI の原則を実装する。

公式の学習リソース

04

GenAI アプリケーションの運用効率と最適化

Operational Efficiency and Optimization for GenAI Applications

12%

学習目標

  • トークンの削減・モデルの選び方・プロンプトキャッシュ・応答のキャッシュ・バッチ推論で、品質を保ちながら費用を下げられる
  • ストリーミング・検索の最適化・スループットの確保・パラメータの調整で、遅延と処理の量を改善できる
  • CloudWatch の生成 AI のオブザーバビリティ・呼び出しのログ・AgentCore Observability・X-Ray で、FM のアプリとツールとベクトルストアを監視できる
  • トークンの上限・文脈の切り捨て・スロットリングなど、生成 AI に特有の失敗を見つけて対処できる

要点

  • トークンの効率:システムプロンプトを短くし、RAG のチャンクの数と長さを絞り、会話の履歴は要約する。出力の最大トークン数を決める。
  • モデルの選び方:評価で品質を満たす最も小さく安いモデルを選ぶ。簡単な質問は小さなモデル、難しい質問は大きなモデルに振り分ける。
  • キャッシュ:繰り返すプロンプトの先頭はプロンプトキャッシュ。同じ質問への応答は ElastiCache などで意味のキャッシュ(埋め込みの類似度)を使い、FM の呼び出しを減らす。
  • 遅延:ストリーミングで最初のトークンまでの時間を短く感じさせ、レイテンシー最適化の推論やより小さなモデルを使う。並列にできる処理は並列にする。
  • スループット:スロットリングにはクロスリージョン推論・プロビジョンドスループット・クォータの引き上げ・バックオフ。急がない処理はバッチ推論。
  • 監視:トークンの量・遅延・エラー・スロットリングを CloudWatch で、入出力を呼び出しのログで、エージェントの手順とツールを AgentCore Observability で追う。ベクトルストアの遅延と容量も監視する。
  • 生成 AI に特有の失敗:文脈の長さを超えた切り捨て、max_tokens での途中終了、ツールの失敗のループ、検索のずれ、モデルの更新による品質の変化。

業務での使いどころ

  • 営業同じような製品の質問が多いので、質問の埋め込みが近ければ過去の回答を返す意味のキャッシュを入れ、FM の呼び出しと待ち時間を減らす。
  • 総務社内アシスタントの応答が遅いという声に対し、ストリーミングで表示し、検索するチャンクの数を 10 から 4 に減らして、品質を評価で確かめる。
  • 経理月末にスロットリングが増えるので、クロスリージョン推論の推論プロファイルを使い、急がない処理はバッチ推論に回す。CloudWatch のアラームで通知する。

公式のタスクステートメント(英語)

  • 4.1 コスト最適化とリソース効率化の戦略を実施する。
  • 4.2 アプリケーションのパフォーマンスを最適化する。
  • 4.3 GenAI アプリケーションのモニタリングシステムを実装する。

公式の学習リソース

05

テスト、検証、トラブルシューティング

Testing, Validation, and Troubleshooting

11%

学習目標

  • 自動の指標・LLM-as-a-judge・人による評価・利用者のフィードバックを組み合わせて、FM の出力を多面的に評価できる
  • RAG の検索の品質と回答の忠実さ、エージェントのタスクの成功率を測り、デプロイの前後で検証できる
  • 文脈の長さ・API の統合・プロンプト・検索の問題を、ログとトレースから切り分けて直せる

要点

  • 評価の軸:正しさ・関連性・忠実さ・完全さ・有害性・口調。参照の答えがあれば ROUGE・BERTScore など、なければ LLM-as-a-judge や人の評価。
  • Bedrock の評価:モデルの評価(自動・人・LLM-as-a-judge)と、ナレッジベースの評価(検索の関連性・回答の正しさ)。
  • 利用者の視点:高評価・低評価のボタンなどのフィードバックを集め、低い評価の会話を評価のデータセットに加える。
  • エージェントの評価:タスクの完了の率、ツールの選び方の正しさ、ステップの数と費用、トレースで確かめる。
  • デプロイの検証:評価のデータセットでの回帰テスト、シャドウやカナリアでの比較、品質が下がったら戻す。
  • トラブルシューティング:入力が長すぎる(文脈の上限)→要約やチャンク。ValidationException→リクエストの形式。ThrottlingException→バックオフとクォータ。回答が不安定→temperature とプロンプト。検索が外れる→チャンクと埋め込みとハイブリッド検索。

業務での使いどころ

  • 営業新しいモデルに切り替える前に、営業の典型的な質問 200 件の評価のデータセットで、今のモデルと LLM-as-a-judge で比べ、正しさが下がらないことを確かめる。
  • 総務「答えが見つからない」という低評価が多い質問を集めて調べると、規程の表がチャンク分割で切れていた。表を含むチャンクの分け方を見直し、ナレッジベースの評価で改善を確かめる。
  • 経理長い契約書の要約が途中で切れる。停止の理由が max_tokens だったので出力の上限を見直し、入力が長すぎる文書は章ごとに要約してからまとめる。

公式のタスクステートメント(英語)

  • 5.1 GenAI の評価システムを実装する。
  • 5.2 GenAI アプリケーションをトラブルシューティングする。

公式の学習リソース

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