AB-620 · LESSON 2
Copilot Studio でのエージェントの統合と拡張40–45% · 4項目
企業のナレッジへの接続、ツールの追加、マルチエージェントの連携、Azure との統合を学びます。
2.1企業のナレッジソースに接続する
Connect to enterprise knowledge sources
概念
ナレッジは、エージェントが回答の根拠にする情報源です。SharePoint・OneDrive・公開 Web サイト・アップロードしたファイル・Dataverse・Azure AI Search・Microsoft Graph コネクタ(ServiceNow など)を接続できます。SharePoint などは利用者の権限に基づいて検索されます。
仕組み・手順
- 回答に必要な情報がどこにあるかを洗い出す
- SharePoint のサイトや Web サイトをナレッジに追加する
- 大量・独自の文書は Azure AI Search のインデックスを接続する
- 他システムのデータは Graph コネクタやコネクタで接続する
- ナレッジの説明を書き、回答の品質を評価で確かめる
業務での例
IT ヘルプのエージェントで、SharePoint の手順書と ServiceNow のナレッジ記事(Graph コネクタ)をナレッジにし、利用者が閲覧できる情報だけで回答する。
紛らわしい点・試験の注意
- ナレッジ(情報を検索して答える)とツール(操作を実行する)は役割が違う
- SharePoint の権限設定の誤りはそのまま回答に影響する
- 公開 Web サイトのナレッジは、社外の情報が回答に混ざりうる
ミニクイズ
Q1. ServiceNow に蓄積されたナレッジ記事を Microsoft 365 側に取り込み、エージェントの検索・根拠として使いたい。最も適したものはどれか。
- コンピューター使用
- Power Platform コネクタ
- HTTP 要求ノード
- Copilot コネクタ
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正解:D Copilot コネクタ
外部コンテンツを取り込んで参照する用途には Copilot コネクタが向く。 【他の選択肢】Power Platform コネクタや HTTP 要求はその場のアクション呼び出しで、記事を Microsoft 365 側に取り込んでインデックス化しない。コンピューター使用は画面操作の自動化である。
Q2. 営業エージェントから SAP に受注データを登録したい。登録(書き込み)操作を実現する手段として適切なものはどれか。
- SAP 向けの Power Platform コネクタ(または既存のカスタムコネクタ)をツールとして追加する
- SAP の受注データを Copilot コネクタで Microsoft 365 に取り込み、生成回答ノードで登録内容を確認させる
- SAP の受注画面のマニュアルをナレッジに追加し、利用者に入力手順を案内させる
- 受注内容を Dataverse のテーブルに保存し、夜間に担当者が SAP へまとめて転記する
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正解:A SAP 向けの Power Platform コネクタ(または既存のカスタムコネクタ)をツールとして追加する
書き込みなどの操作はツール(コネクタ)で行う。ナレッジは参照用途であり、登録はできない。 【他の選択肢】Copilot コネクタは検索用の取り込みで書き込みはできない。手作業の転記や手順の案内では、エージェントから登録したことにならない。
参考リンク
2.2エージェントにツールを追加する
Add tools to agents
概念
ツールは、エージェントが外部のシステムで操作を行う手段です。Power Platform のコネクタ(事前構築・カスタム)、エージェントフロー、REST API(OpenAPI)、MCP サーバー、プロンプト(AI の処理)、コンピューターの使用(画面操作の自動化)などを追加できます。
仕組み・手順
- 必要な操作(照会・登録・送信)を洗い出す
- 事前構築のコネクタがあれば使い、なければカスタムコネクタ・OpenAPI・MCP を使う
- ツールの名前・説明・入力の説明を、モデルが選びやすいように書く
- 認証(利用者の資格情報か、作成者の資格情報か)を決める
- API のないレガシーなシステムには、コンピューターの使用を検討する
業務での例
在庫照会は ERP のカスタムコネクタ、ナレッジベースの検索は MCP サーバー、API のない古い受発注の画面はコンピューターの使用で操作する。
紛らわしい点・試験の注意
- MCP サーバーを接続すると、そのサーバーのツールとリソースをまとめて使える
- API がある場合はコンピューターの使用より API を優先する
- ツールの説明が曖昧だと誤ったツールが選ばれる
ミニクイズ
Q1. API を持たない古い社内業務アプリに、画面操作でデータを入力させたい。適切な機能はどれか。
- カスタムコネクタ
- HTTP 要求ノード
- Copilot コネクタ
- コンピューター使用(computer use)
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正解:D コンピューター使用(computer use)
API がない場合、画面操作を自動化するコンピューター使用が選択肢になる。 【他の選択肢】カスタムコネクタと HTTP 要求は API が前提。Copilot コネクタは検索用のデータ取り込みで、画面操作はできない。
Q2. 社内で既に公開されている MCP サーバーのツール群を、エージェントから使いたい。適切な対応はどれか。
- MCP サーバーを接続されたエージェントとして登録し、A2A で処理を委任する
- MCP サーバーのツール定義をナレッジに追加し、生成回答ノードで参照させる
- Copilot Studio で MCP サーバーに接続し、提供されるツールをエージェントに追加する
- MCP サーバーの各ツールを HTTP 要求ノードで個別に呼び出すトピックを、ツールごとに作成する
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正解:C Copilot Studio で MCP サーバーに接続し、提供されるツールをエージェントに追加する
MCP サーバーを接続すれば、サーバー側で定義されたツールをそのまま利用できる。 【他の選択肢】HTTP 要求での再実装は不要な手間。A2A はエージェント同士の連携で MCP サーバーの接続方法ではない。ナレッジにしてもツールは呼び出せない。
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2.3Copilot Studio からマルチエージェントの連携を構成する
Configure multi-agent collaboration from Copilot Studio
概念
マルチエージェントでは、メインのエージェントが、子エージェント(同じエージェントの中の部品)や、接続されたエージェント(別に公開された Copilot Studio のエージェント、Foundry のエージェント、Fabric のデータエージェント、A2A のエージェントなど)に作業を任せます。役割を分けることで保守と再利用がしやすくなります。
仕組み・手順
- 業務を役割ごとに分け、各エージェントの責任範囲を決める
- 密接な小さい部品は子エージェント、独立して管理・再利用するものは接続されたエージェントにする
- 各エージェントの説明を書き、メインが適切に呼び出せるようにする
- 会話の履歴をどこまで渡すかを設定する
- テストで呼び出しの経路を確認する
業務での例
社員向けの総合窓口のエージェントが、人事の質問は人事部の公開エージェントに、データの集計は Fabric のデータエージェントに任せる。
紛らわしい点・試験の注意
- 子エージェントはメインの中で管理、接続されたエージェントは別に公開・管理される
- 役割が重なると、どのエージェントが呼ばれるか不安定になる
- 接続先の権限と認証を確認する
ミニクイズ
Q1. MCP と A2A(Agent2Agent)プロトコルの違いの説明として正しいものはどれか。
- MCP は Microsoft 製品間の連携専用で、A2A は他社のクラウドのエージェントとの連携専用である
- MCP はエージェントがツールやデータに接続するため、A2A はエージェント同士が連携するためのもの
- MCP はエージェント同士が連携するため、A2A はエージェントがツールやデータに接続するためのもの
- MCP はナレッジ検索の標準で、A2A はエージェントの認証と権限を委任するための標準である
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正解:B MCP はエージェントがツールやデータに接続するため、A2A はエージェント同士が連携するためのもの
役割が異なる。ツール接続は MCP、エージェント間の協調は A2A と整理する。 【他の選択肢】1 つ目は役割が逆。MCP も A2A も特定ベンダーに限らない。A2A は認証の委任のための標準ではない。
Q2. 見積作成エージェントと与信確認エージェントを連携させたい。マルチエージェント設計として適切なものはどれか。
- 両エージェントの指示文を1つにまとめ、単一のエージェントに統合して運用する
- 利用者が見積と与信の両方のエージェントに同じ内容を順に質問する
- 親となるエージェントが役割に応じて専門エージェントへ処理を委任する
- 見積エージェントの回答を与信エージェントのナレッジに定期的に取り込む
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正解:C 親となるエージェントが役割に応じて専門エージェントへ処理を委任する
役割を分割し、親エージェントから委任する構成が保守性・品質の面で有利。 【他の選択肢】統合すると役割ごとの保守と評価が難しくなる。ナレッジ経由ではリアルタイムに連携できず、利用者に二重の入力を求めるのは連携ではない。
参考リンク
2.4エージェントを Azure と統合する
Integrate agents with Azure
概念
Copilot Studio のエージェントは Azure の機能と組み合わせて拡張できます。Azure AI Search をナレッジに、Foundry のモデル(独自・ファインチューニング済み)をプロンプトなどに、Foundry のエージェントを接続されたエージェントに、Azure Functions や API Management をツールの基盤に使えます。
仕組み・手順
- Copilot Studio だけでは足りない要件(独自モデル・大規模検索・複雑な処理)を特定する
- Azure AI Search のインデックスをナレッジとして接続する
- Foundry にデプロイしたモデルを利用する
- Foundry Agent Service のエージェントを接続されたエージェントとして呼ぶ
- Azure Functions の API を OpenAPI やカスタムコネクタでツールにする
業務での例
数百万件の技術文書は Azure AI Search に取り込んでナレッジとして接続し、専門の判定は Foundry のファインチューニング済みモデルで行う。
紛らわしい点・試験の注意
- ローコードで足りる部分まで Azure で作る必要はない
- Azure 側の認証(マネージド ID・接続)とネットワークを確認する
- コストの管理が Copilot Studio と Azure に分かれる
ミニクイズ
Q1. 数万件の社内マニュアルが既に Azure AI Search にインデックス化されている。これを根拠に回答させる最短の構成はどれか。
- Azure AI Search の結果を HTTP 要求ノードで毎回取得し整形する
- Azure AI Search をナレッジソースとして接続する
- マニュアルをファイルとして Copilot Studio にアップロードする
- マニュアルを SharePoint に移し、サイトをナレッジに追加する
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正解:B Azure AI Search をナレッジソースとして接続する
既存のインデックスを活かせば再取り込み不要で、ベクター検索なども利用できる。 【他の選択肢】移行や再アップロードは既存のインデックスを活かせない。HTTP 要求での自前実装は最短ではない。
Q2. Microsoft Foundry で構築済みの高度な文書解析エージェントを、Copilot Studio のエージェントから利用したい。適切な方法はどれか。
- Foundry エージェントを Copilot Studio に統合し、接続されたエージェントとして呼び出す
- Foundry エージェントの指示文とツール定義を Copilot Studio のエージェントへ移植する
- Foundry で使っているモデルを Copilot Studio のカスタムプロンプトで選択して代用する
- Foundry エージェントの解析結果を SharePoint に保存し、ナレッジとして参照させる
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正解:A Foundry エージェントを Copilot Studio に統合し、接続されたエージェントとして呼び出す
Copilot Studio から Foundry エージェントを統合して呼び出せる。複製すると二重管理になる。 【他の選択肢】移植やモデルの選択だけでは、Foundry 側のツールや処理を再現できない。保存結果の参照は呼び出しにならない。
参考リンク
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