AIF-C01 · LESSON 1

AI と ML の基礎20% · 3項目

AI・ML・深層学習の基本の概念と用語、AI の実用的なユースケース、ML の開発ライフサイクルを学びます。

1.1AI の基本的な概念と用語

1.1 AI の基本的な概念と用語を説明する。

概念

AI(人工知能)は人の知的な作業を機械で行う技術の総称で、その一部が ML(機械学習:データからパターンを学ぶ)、さらにその一部が深層学習(多層のニューラルネットワーク)です。学習の種類は、教師あり(正解ラベル付き:分類・回帰)、教師なし(ラベルなし:クラスタリング・次元削減)、強化学習(報酬で学ぶ)です。推論は学習済みモデルで予測することで、リアルタイム推論とバッチ推論があります。

仕組み・手順

  1. 解きたい問題が分類(カテゴリ)・回帰(数値)・クラスタリング(グループ分け)のどれかを確認する
  2. 正解ラベルのデータがあるかで、教師ありか教師なしかを決める
  3. 画像・音声・自然言語などの複雑なデータには深層学習がよく使われる
  4. データの種類(構造化・非構造化、時系列、ラベル付き)を把握する

業務での例

過去の取引に「不正」のラベルがあれば教師ありの分類、ラベルがなく普段と違う取引を見つけたいなら教師なしの異常検知を使う。

紛らわしい点・試験の注意

ミニクイズ

Q1. 総務部が契約書の文章から、契約の相手方の名前や契約期間を自動で取り出したい。主に使う AI の分野はどれか。

  1. コンピュータビジョン
  2. 自然言語処理(NLP)
  3. 音声合成
  4. 強化学習
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正解:B 自然言語処理(NLP)

文章の意味を理解して情報を取り出すのは自然言語処理。紙の契約書なら、先に OCR(Textract など)で文字にしてから処理する。

Q2. 強化学習の説明として誤っているものはどれか。

  1. エージェントが環境の中で行動し、その結果として報酬を受け取る
  2. ロボットの制御やゲームの攻略、Web 広告の配信の最適化などの分野で使われることがある
  3. 報酬が大きくなる行動を、試行錯誤を通じて学んでいく
  4. 正解のラベルが付いた大量のデータが、必ず学習の前に用意されていなければならない
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正解:D 正解のラベルが付いた大量のデータが、必ず学習の前に用意されていなければならない

強化学習は正解ラベルではなく、行動に対する報酬をもとに学ぶ。正解ラベルが必要なのは教師あり学習。

参考リンク

1.2AI の実用的なユースケース

1.2 AI の実用的なユースケースを特定する。

概念

AI が適するのは、大量のデータからのパターンの発見、予測、自動化、パーソナライズです。一方、厳密な正確さが必要で規則が明確な処理や、データが少ない場合、説明できない判断が許されない場合は、AI が適さないこともあります。AWS には目的別の AI サービス(Rekognition:画像・動画、Comprehend:自然言語、Textract:文書、Transcribe:音声→文字、Polly:文字→音声、Translate:翻訳、Lex:会話、Personalize:推薦)があります。

仕組み・手順

  1. 業務の課題と AI に期待する価値(時間・精度・売上)を明確にする
  2. 規則で解ける処理か、AI が必要かを判断する
  3. 既製の AI サービスで解けるかを確認する
  4. 足りなければ SageMaker AI で独自のモデルを作る

業務での例

EC サイトの商品の推薦は Amazon Personalize、商品レビューの感情分析は Comprehend、身分証の画像からの文字の抽出は Textract を使う。

紛らわしい点・試験の注意

ミニクイズ

Q1. 画像の分類のモデルを作るため、数万枚の画像に正解のラベルを付ける作業を効率よく進めたい。最も適したサービスはどれか。

  1. Amazon Polly
  2. SageMaker Ground Truth
  3. Amazon Translate
  4. SageMaker Model Registry
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正解:B SageMaker Ground Truth

Ground Truth はデータのラベル付けのサービスで、作業者(社内・外部)による作業の管理や、自動ラベル付けで効率を上げる機能がある。

Q2. Amazon Comprehend の説明として誤っているものはどれか。

  1. 文章からキーフレーズや人名・組織名などのエンティティを取り出せる
  2. 文章の感情(肯定・否定など)を分析できる
  3. 独自のカテゴリで文書を分類するモデルを作れる
  4. 画像の中の顔を検出して、写っている人物を識別するためのサービスである
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正解:D 画像の中の顔を検出して、写っている人物を識別するためのサービスである

Comprehend は文章を扱う自然言語処理のサービス。画像や顔の分析は Rekognition。

参考リンク

1.3AI/ML の開発ライフサイクル

1.3 AI/ML 開発ライフサイクルについて説明する。

概念

ML のライフサイクルは、ビジネスの目標の定義 → 問題の ML への置き換え → データの収集と準備(前処理・特徴量エンジニアリング)→ モデルの学習とチューニング → 評価 → デプロイ → 監視と再学習、の繰り返しです。MLOps は、この流れを自動化・再現可能にする実践です。SageMaker AI には、Data Wrangler(データの準備)、Feature Store、Pipelines、Model Registry、Model Monitor などがあります。

仕組み・手順

  1. ビジネスの目標と評価の指標(精度・再現率・ビジネスの KPI)を決める
  2. データを集めて、欠損値の処理・正規化・特徴量の作成を行う
  3. 学習データ・検証データ・テストデータに分けて学習と評価を行う
  4. エンドポイントにデプロイし、Model Monitor でドリフトを監視する
  5. Pipelines で再学習を自動化する

業務での例

需要予測のモデルを毎月の新しいデータで自動的に再学習し、評価の基準を満たした場合だけ Model Registry で承認してデプロイする。

紛らわしい点・試験の注意

ミニクイズ

Q1. 経理部のアナリストが、プログラムを書かずに過去のデータから売上の予測モデルを作りたい。最も適した SageMaker AI の機能はどれか。

  1. SageMaker Canvas
  2. SageMaker Model Monitor
  3. SageMaker Ground Truth
  4. SageMaker Model Registry
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正解:A SageMaker Canvas

SageMaker Canvas はノーコードで、画面の操作だけでデータの準備から予測モデルの作成・予測まで行える。

Q2. MLOps の考え方として誤っているものはどれか。

  1. 本番のモデルの性能を監視し、必要に応じて新しいデータで学習し直す
  2. 実験の条件と結果を記録し、同じ結果を再現できるようにする
  3. 一度デプロイしたモデルは、精度が変わっても二度と更新しないことを原則にする
  4. データの準備から学習・デプロイまでを、自動化された手順で繰り返し実行する
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正解:C 一度デプロイしたモデルは、精度が変わっても二度と更新しないことを原則にする

MLOps は、実験の管理・再現性・自動化・監視・再学習を継続的に回す取り組み。データの変化に合わせてモデルを更新する。

参考リンク

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