AIF-C01 · LESSON 4
責任ある AI に関するガイドライン14% · 2項目
責任ある AI システムの開発と、透明性が高く説明可能なモデルの重要性を学びます。
4.1責任ある AI システムの開発
4.1 責任ある AI システムの開発について説明する。
概念
責任ある AI の観点は、公平性(偏りがない)、説明可能性、プライバシーとセキュリティ、安全性、制御可能性、正確性と堅牢性、ガバナンス、透明性です。AWS のツールには、Bedrock のガードレール(有害なコンテンツ・禁止トピック・個人情報のフィルター・コンテキストのグラウンディングのチェック)、SageMaker Clarify(データとモデルの偏りの検出)、Amazon A2I(人によるレビュー)があります。
仕組み・手順
- データセットに偏りがないか(多様性・代表性)を確認する
- Clarify で学習前のデータと学習後のモデルの偏りを測る
- ガードレールで有害な出力と個人情報の漏洩を防ぐ
- 信頼度の低い予測は A2I で人がレビューする
- 環境への影響(モデルのサイズ・計算量)も考慮する
業務での例
ローンの審査のモデルで、Clarify により年齢層ごとの承認率の差を測り、偏りが大きい特徴量を見直してから再学習する。
紛らわしい点・試験の注意
- 偏りはデータの集め方からも生じる(特定の層のデータが少ないなど)
- ガードレールは生成 AI の入出力の制御、Clarify は ML のデータとモデルの偏りの分析
- 過学習・未学習もモデルの信頼性の問題
ミニクイズ
Q1. モデルの学習に使うデータセットの特徴として、責任ある AI の観点で最も望ましいものはどれか。
- インターネットから大量に集めたが、出所も内容も確認していないままのデータ
- 過去に問題のあった判断も含めて、そのまま正解のラベルとして使っているデータ
- 利用者の多様な属性を含み、集団ごとの量のバランスが取れた、出所の確かなデータ
- 集めやすい一部の地域の利用者だけを集めた、量はとても多いが偏りのあるデータ
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正解:C 利用者の多様な属性を含み、集団ごとの量のバランスが取れた、出所の確かなデータ
包括性・多様性・バランス・キュレーションされた出所は、偏りの少ないモデルを作るための土台になる。
Q2. 責任ある AI の考え方として、誤っているものはどれか。
- リリースの後も、出力を監視して問題を見つける
- 影響の大きい判断には、人による確認を入れる
- 開発の初めの段階から、データやモデルの偏りと安全性のリスクを評価する
- 全体の精度が高ければ、属性ごとの公平性を確認する必要はない
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正解:D 全体の精度が高ければ、属性ごとの公平性を確認する必要はない
全体の精度が高くても、特定の集団で性能が低いことがある。公平性は属性ごとに確認する。
参考リンク
4.2透明性が高く説明可能なモデル
4.2 透明性の高い説明可能なモデルの重要性を認識する。
概念
透明性は「モデルがどう作られ、どう使われるかを開示すること」、説明可能性は「個々の予測の理由を説明できること」です。単純なモデル(線形回帰・決定木)は解釈しやすく、深層学習は高性能だが解釈が難しいトレードオフがあります。SageMaker Clarify は SHAP による特徴量の重要度を示し、SageMaker Model Cards はモデルの目的・学習データ・評価・リスクを文書化します。AWS AI Service Cards は AWS の AI サービスの用途と限界を説明します。
仕組み・手順
- 説明可能性の要件(規制・顧客への説明)を確認する
- 要件が厳しい場合は解釈しやすいモデルを検討する
- Clarify で予測に影響した特徴量を示す
- Model Cards でモデルの情報を文書化して共有する
- 利用者に AI を使っていることと限界を伝える
業務での例
保険の料金のモデルで、顧客から理由を問われたときに、Clarify の特徴量の重要度で「運転歴」「車種」の影響を説明できるようにする。
紛らわしい点・試験の注意
- 性能と解釈のしやすさはトレードオフになることがある
- Model Cards は文書化のための仕組みで、モデルの偏りを自動で直すものではない
- オープンソースのモデルは透明性が高い場合があるが、学習データが開示されるとは限らない
ミニクイズ
Q1. オープンソースのモデルが透明性の面で持つ利点として、最も適切なものはどれか。
- オープンソースのモデルを使えば、利用者の責任がすべてなくなる
- モデルの重み・学習のデータの情報・ライセンスを確認でき、中身を検証しやすい
- オープンソースのモデルは、必ず最も高い精度を出すことが保証されている
- オープンソースのモデルは、偏りや安全性の問題が一切ないことが保証されている
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正解:B モデルの重み・学習のデータの情報・ライセンスを確認でき、中身を検証しやすい
オープンソースのモデルは公開された情報を確認できるため、透明性を判断しやすい。ただし、偏りや安全性の評価は利用者が行う。
Q2. モデルの解釈のしやすさと性能の関係として、最も適切なものはどれか。
- どんな種類のモデルでも、解釈のしやすさと精度は常に同時に最高にできるので、用途ごとに比べる必要はない
- 複雑なモデルほど必ず解釈しやすくなるので、説明が必要な用途ほど複雑なモデルを選ぶ
- 解釈しやすい単純なモデルは説明しやすいが、複雑なモデルより精度が低いことがあり、用途に応じて選ぶ
- 解釈のしやすさは精度とまったく関係がないので、どの用途でも考慮しなくてよい
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正解:C 解釈しやすい単純なモデルは説明しやすいが、複雑なモデルより精度が低いことがあり、用途に応じて選ぶ
解釈のしやすさと性能にはトレードオフがある。説明責任の要件と必要な性能から選ぶ。
参考リンク
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