生成AIパスポート · LESSON 5
第5章 生成AIの実践と活用事例19%(当サイト設定) · 6項目
プロンプトエンジニアリングと、文書作成・企画・クリエイティブ・データ分析・開発と業務自動化での生成 AI の活用を学びます。
5.1プロンプトエンジニアリング
プロンプトエンジニアリング(基本構成要素、Zero-Shot・Few-Shot・Chain-of-Thought、役割設定・出力形式の指定)
概念
プロンプトの基本の構成要素は、指示(何をするか)・文脈(背景・目的)・入力データ・出力の形式です。例を示さない Zero-Shot、いくつかの例を示す Few-Shot、段階的に考えさせる Chain-of-Thought(思考の連鎖)、「あなたは〜の専門家です」という役割の設定、表・箇条書き・文字数などの出力の形式の指定を組み合わせます。
仕組み・手順
- 目的と読み手を明確にする
- 必要な背景と条件(文字数・トーン)を書く
- 期待する出力の例を示す(Few-Shot)
- 出力を確認し、プロンプトを改善する
業務での例
「新入社員向けに、経費精算の手順を 5 つの箇条書きで、専門用語を使わずに説明して」と、読み手・形式・制約を具体的に指示する。
紛らわしい点・試験の注意
- Few-Shot は例を示すだけで、モデルを再学習するわけではない
- 曖昧な指示ほど出力がぶれる
- Chain-of-Thought は計算や推論の問題で効果が出やすい
ミニクイズ
Q1. プロンプトの基本的な構成要素の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- パスワード・利用者名・メールアドレス・電話番号
- フォント・色・余白・行間
- モデルの重み・学習率・エポック数・バッチサイズ
- 指示・文脈(背景や目的)・入力データ・出力形式
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正解:D 指示・文脈(背景や目的)・入力データ・出力形式
これらを明確にすると、意図に合った出力を得やすい。
Q2. プロンプトの「具体度のコントロール」の考え方として最も適切なものはどれか。
- 目的・対象読者・制約・評価の基準などを具体的に伝え、出力を見ながら対話的に改善する
- プロンプトはできるだけ短く曖昧にし、AI に自由に解釈させる
- プロンプトは一度書いたら変えず、出力が悪くても同じものを使い続けることで、品質を一定に保つ
- プロンプトには必ず 1,000 字以上の説明を書く
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正解:A 目的・対象読者・制約・評価の基準などを具体的に伝え、出力を見ながら対話的に改善する
曖昧な指示は平均的な出力になりやすい。必要な情報を足し、出力を見て改善する。
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5.2文書作成・コミュニケーション業務での活用
文書作成・コミュニケーション業務での活用
概念
生成 AI は、メール・報告書・議事録の下書き、要約、言い換え、翻訳、校正に役立ちます。相手・目的・トーンを指定し、事実や数字は自分で確認します。社外への文書は、機密情報の入力と、誤りのまま送ってしまうリスクに注意します。
仕組み・手順
- 要点と相手を伝えて下書きを作らせる
- 事実・数字・固有名詞を確認する
- 自分の言葉で最終的に調整して送る
業務での例
会議の録音の文字起こしから、決定事項・担当者・期限を表にまとめた議事録を作らせ、参加者に確認してから共有する。
紛らわしい点・試験の注意
- 翻訳の結果は専門用語や微妙なニュアンスを確認する
- 要約で重要な条件が抜け落ちることがある
- 謝罪などの繊細な文書は特に人が丁寧に確認する
ミニクイズ
Q1. ビジネスメールの作成に生成 AI を使うときの注意点として最も適切なものはどれか。
- 署名や定型の挨拶も毎回 AI に考えさせ、表現を変える
- 丁寧な文面になるよう、敬語の表現だけを確認する
- 宛先・日時・金額などの事実を原文と照らし、社外秘の情報を入力していないか確認する
- 相手の情報を詳しく入力し、より正確な文面を作らせる
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正解:C 宛先・日時・金額などの事実を原文と照らし、社外秘の情報を入力していないか確認する
文面の作成は得意だが、事実と情報の扱いは人が確認する。 【他の選択肢】個人情報を多く入れるのは情報の扱いの問題がある。敬語だけでは事実の誤りを見落とす。定型の部分を毎回変える必要はない。
Q2. 会議の議事録を生成 AI で作るときの注意点として最も適切なものはどれか。
- 録音や文字起こしの利用について参加者に知らせ、決定事項・担当者・期限を参加者が確認する
- 議事録の内容は参加者に確認せず、生成されたものをそのまま社外に送る
- 話していない内容も生成 AI に補わせ、議事録が読みやすくなるよう書き足す
- 録音は参加者に知らせずに行い、文字起こしから作った議事録だけを共有する
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正解:A 録音や文字起こしの利用について参加者に知らせ、決定事項・担当者・期限を参加者が確認する
録音の同意と、誤った記録を広めない確認が重要。
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5.3企画・マーケティング業務での活用
企画・マーケティング業務での活用
概念
企画やマーケティングでは、アイデアの発散、ペルソナの作成、キャッチコピーの案、広告文のバリエーション、競合の情報の整理などに生成 AI を使えます。多くの案を出させて人が選び、磨くのが効果的です。景品表示法などの広告の規制と、事実に基づかない表現に注意します。
仕組み・手順
- 目的とターゲットを伝えて多数の案を出させる
- 人が評価して選び、改善する
- 広告の表現が法令や事実に反していないか確認する
業務での例
新商品のキャッチコピーを 30 案出させ、チームで 3 案に絞って、A/B テストで効果を比べる。
紛らわしい点・試験の注意
- 生成 AI の出す市場の数字は根拠を確認する
- 「No.1」「最安」などの表現は根拠が必要(景品表示法)
- 他社の商標やキャッチコピーとの類似に注意
ミニクイズ
Q1. キャッチコピー・広告のコピーの作成に生成 AI を使うときの注意点として最も適切なものはどれか。
- 生成 AI が作った案は独自のものなので、他社との類似は確認せずにそのまま使う
- 多くの案を出させて人が選び、他社のコピーや商標との類似、誇大な表現がないかを確認する
- 効果を高めるため、事実と異なる表現や誇張した表現も広告では使ってよいとする
- 最初に出た 1 案を採用し、表現の確認は広告が公開された後の反響で判断する
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正解:B 多くの案を出させて人が選び、他社のコピーや商標との類似、誇大な表現がないかを確認する
広告の表現は景品表示法などの規制にも注意する。
Q2. マーケティング部が、生成 AI で作った商品の紹介文を Web サイトに公開しようとしている。紹介文には「業界 No.1 の性能」とある。次に行うこととして最も適切なものはどれか。
- 「業界 No.1」の根拠となる客観的なデータがあるかを確認し、なければ表現を修正する
- 紹介文の末尾に「AI が作成」と書き添えれば、根拠を確認しなくてもそのまま公開できる
- 他社の表現よりも目立たせるため、表現をさらに強めて「世界 No.1 の性能」に変える
- 生成 AI が多くの情報から書いた文章なので、表現の根拠は確認しなくてよいとする
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正解:A 「業界 No.1」の根拠となる客観的なデータがあるかを確認し、なければ表現を修正する
根拠のない最上級の表現は不当表示のおそれがある。事実の確認と適切な表現の確認を行う。
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5.4クリエイティブ制作での活用
クリエイティブ制作での活用
概念
画像・動画・音楽・デザインの制作で、ラフ案の作成、バリエーションの生成、素材の編集に生成 AI を使えます。権利(著作権・商標・肖像権)と利用規約、AI 生成の表示、来歴の情報(C2PA)に注意し、人が仕上げて品質を担保します。
仕組み・手順
- 作りたいもののイメージ・用途・スタイルを具体的に指示する
- 生成した案を人が選び、修正して仕上げる
- 既存の作品や実在の人物に似ていないか確認する
業務での例
Web サイトのバナーのラフを生成 AI で 10 案作り、デザイナーが 1 案を選んで、ブランドのガイドラインに合わせて仕上げる。
紛らわしい点・試験の注意
- 実在の人物の顔や声の生成には同意と権利の確認が必要
- サービスによって商用利用の条件が異なる
- 生成物の権利が認められにくい場合がある
ミニクイズ
Q1. ランディングページ(LP)の制作に生成 AI を使うときの使い方として最も適切なものはどれか。
- 入力フォームで集める個人情報の扱いや保存先の設定は、生成 AI が作ったコードに任せて公開する
- 生成されたコードは動作すれば問題ないので、内容を確認せずにそのまま本番のサーバーに公開する
- 参考にしたい他社の LP の文章とデザインをそのまま入力し、同じ構成と表現のページを作らせる
- 構成・文章・コードの下書きを作らせ、表示の確認・事実と表現の確認・セキュリティの確認をしてから公開(デプロイ)する
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正解:D 構成・文章・コードの下書きを作らせ、表示の確認・事実と表現の確認・セキュリティの確認をしてから公開(デプロイ)する
コードとページの内容はどちらも確認が必要。個人情報を集めるなら、取り扱いの方針も整える。
Q2. 既存の素材のバリエーション展開・多言語ローカライズに生成 AI を使うときの注意点として最も適切なものはどれか。
- バリエーションは多いほどよいので、確認せずに全部公開すると考えて、各国の担当者にも確認しない
- 元の素材の権利の範囲で使えるかを確認し、各言語の表現と文化的な適切さを確認する
- 元の素材の権利者に関係なく、自由に改変して配布できる
- 翻訳は機械的に行い、現地の確認は不要とする
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正解:B 元の素材の権利の範囲で使えるかを確認し、各言語の表現と文化的な適切さを確認する
改変(翻案)が権利の範囲内か、ライセンス条件を確認する。
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5.5データ分析・リサーチ業務での活用
データ分析・リサーチ業務での活用
概念
生成 AI は、表のデータの集計・グラフの作成(コードの実行の機能)、分析の観点の提案、アンケートの自由回答の分類、文献や Web の調査の整理に役立ちます。計算の結果や出典は確認し、機密のデータの扱いに注意します。
仕組み・手順
- 分析の目的と、データの列の意味を説明する
- 集計やグラフを作らせ、結果を元のデータで確かめる
- 調査の出典を開いて内容を確認する
業務での例
アンケートの自由回答 500 件を生成 AI でテーマ別に分類し、件数の多いテーマから、担当者が実際の回答を読んで改善策を考える。
紛らわしい点・試験の注意
- LLM は計算を誤ることがあるため、コードの実行の機能や表計算で検算する
- 相関と因果を混同しない
- 個人が特定できるデータは匿名化してから扱う
ミニクイズ
Q1. アンケートの設計と分析に生成 AI を使う方法として最も適切なものはどれか。
- 質問の案や選択肢の偏りの確認、自由記述の分類に使い、集計の結果は検算して解釈は人が行う
- 回答が集まるまで時間がかかるので、生成 AI に架空の回答を作らせて集計に加える
- 集計の結果は生成 AI が計算したものなので、検算せずにそのまま経営の会議に報告する
- 回答者の氏名や所属などの個人情報をすべて入力し、回答者ごとの評価を作らせる
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正解:A 質問の案や選択肢の偏りの確認、自由記述の分類に使い、集計の結果は検算して解釈は人が行う
架空のデータを実データとして扱うのは誤り。個人情報の扱いにも注意する。
Q2. 市場・競合のリサーチに生成 AI を使うときの注意点として最も適切なものはどれか。
- 生成 AI の結果を手がかりにし、重要な数値や事実は企業の発表や公的な統計などの一次情報で裏付ける
- 生成 AI の結果は最新の情報に基づいているので、出典を確認せずにそのまま報告書に使う
- 出典が書かれていなくても、数値が具体的で文章に矛盾がなければ正しいとみなして使う
- 競合の非公開の情報を生成 AI に推測させ、具体的な数値で出てきた内容を事実として扱う
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正解:A 生成 AI の結果を手がかりにし、重要な数値や事実は企業の発表や公的な統計などの一次情報で裏付ける
リサーチの結果にはハルシネーションや古い情報が混ざることがある。
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5.6開発・業務自動化での活用、業種別の活用
開発・業務自動化での活用、業種別の活用
概念
開発では、コードの生成・説明・レビュー・テストの作成に、業務自動化では、定型の作業(問い合わせの分類・データの入力・レポートの作成)を生成 AI とツールの組み合わせで自動化できます。業種別には、医療(文書の作成の支援)、金融(問い合わせ対応・審査の補助)、製造(保守の手順の検索)、小売(商品説明の作成)などの活用があります。
仕組み・手順
- 繰り返しの多い作業から自動化の候補を探す
- 小さく試して効果と誤りの率を測る
- 業種の規制(医療・金融など)を確認し、人の確認の工程を残す
業務での例
コールセンターで、通話の要約と分類を生成 AI で自動化し、オペレーターの後処理の時間を 1 件あたり 3 分短縮する。
紛らわしい点・試験の注意
- 生成されたコードには脆弱性やライセンスの問題が含まれうる
- 規制の厳しい業種では、AI の判断をそのまま最終判断にしない
- 自動化の効果は導入前の基準値と比べて測る
ミニクイズ
Q1. 定型業務の自動化に生成 AI やエージェントを使う際の進め方として最も適切なものはどれか。
- 目標だけを伝え、手順の判断と実行をエージェントにすべて任せる
- 対象のすべての業務を一度に自動化し、人の確認はなくす
- エラーが出たら、成功するまで同じ処理を自動で繰り返させる
- 手順を明確にして小さく始め、エラー時の処理と人の確認を組み込んで範囲を広げる
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正解:D 手順を明確にして小さく始め、エラー時の処理と人の確認を組み込んで範囲を広げる
タスク分解と権限、確認の設計が自動化の品質を決める。 【他の選択肢】目標だけでは結果が安定しない。無制限の再試行は同じ失敗を重ねる。一度にすべてを自動化すると問題の影響が大きい。
Q2. 複数のツール・複数のステップを横断する複合タスクの自動化で重要なこととして最も適切なものはどれか。
- 途中の結果は記録せず、最終的な結果が正しいかどうかだけを確認する
- 設定の手間を減らすため、すべてのツールで同じ管理者のアカウントを共有して使う
- 各ステップの権限を絞り、途中の結果を記録して、重要なステップの前に確認を入れる
- ステップの数が多いほど時間がかかるので、途中の確認の手順は省いて速さを優先する
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正解:C 各ステップの権限を絞り、途中の結果を記録して、重要なステップの前に確認を入れる
工程が多いほど連鎖的なエラーのリスクが高まる。
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