第1章 AIの基礎と歴史
学習目標
- ルールベースと機械学習の違い、学習の種類(教師あり・教師なし・強化)を例で見分けられる
- ニューラルネットワークが重みを調整して学ぶ仕組みと、過学習とその対策を説明できる
- CNN・RNN・LSTM・VAE・GAN と、識別系AI・生成系AIの違いを説明できる
- 三度の AI ブームの特徴と、生成 AI に至る流れを説明できる
要点
- ルールベースは人が書いた規則で動き、想定外の入力に弱い。機械学習はデータから規則(モデル)を学ぶ。
- 教師あり学習は正解付きデータで分類・回帰、教師なし学習は正解なしでクラスタリング・次元削減、強化学習は行動と報酬で方策を学ぶ。半教師あり学習は少量の正解付きと大量の正解なしを併用する。
- ノーフリーランチ定理:あらゆる問題で常に最良のアルゴリズムは存在しない。
- ニューラルネットワークは入力層・隠れ層・出力層からなり、損失関数の値が小さくなるよう誤差逆伝播法と勾配降下法で重みを調整する。
- 過学習は訓練データに合わせすぎて未知のデータで性能が落ちること。対策は正則化・ドロップアウト・アーリーストッピング・データを増やすなど。
- CNN は畳み込みで画像の特徴をとらえ、RNN は系列データを扱うが勾配消失に弱く、LSTM はゲートで長い依存関係を保つ。Attention・Transformer が後に主流となる。
- VAE はエンコーダで潜在ベクトルに圧縮しデコーダで生成、GAN は生成器と識別器を競わせて生成する。
- 第一次ブームは探索と推論、第二次は知識表現とエキスパートシステム、第三次は機械学習・ディープラーニングとビッグデータ。その延長に Transformer・LLM・拡散モデルによる生成 AI がある。
業務での使いどころ
- 総務問い合わせの振り分けを、キーワードの規則(ルールベース)から過去の振り分け結果で学習したモデル(教師あり学習)に切り替え、新しい言い回しにも対応しやすくする。
- 営業顧客の購買データを正解ラベルなしでクラスタリングし、似た顧客のグループごとに提案内容を変える。
シラバスの中項目
- AIの基本的な仕組み(ルールベースと機械学習)
- 機械学習(教師あり・教師なし・強化・半教師あり学習、ノーフリーランチ定理)
- ニューラルネットワーク(学習の仕組み、過学習と対策、転移学習、CNN・RNN・LSTM・VAE・GAN、識別系AIと生成系AI)
- AIの歴史(ダートマス会議から第三次AIブーム、生成AI、シンギュラリティ)