STEP 1 · 学習

生成AIパスポート 学習生成AIパスポート試験

出題分野ごとに要点を読み、各分野の最後にある「この分野を練習する」でその分野だけの問題を解きます。分野の比率が大きいほど本試験での出題が多くなります。

01

第1章 AIの基礎と歴史

13%(当サイト設定)

学習目標

  • ルールベースと機械学習の違い、学習の種類(教師あり・教師なし・強化)を例で見分けられる
  • ニューラルネットワークが重みを調整して学ぶ仕組みと、過学習とその対策を説明できる
  • CNN・RNN・LSTM・VAE・GAN と、識別系AI・生成系AIの違いを説明できる
  • 三度の AI ブームの特徴と、生成 AI に至る流れを説明できる

要点

  • ルールベースは人が書いた規則で動き、想定外の入力に弱い。機械学習はデータから規則(モデル)を学ぶ。
  • 教師あり学習は正解付きデータで分類・回帰、教師なし学習は正解なしでクラスタリング・次元削減、強化学習は行動と報酬で方策を学ぶ。半教師あり学習は少量の正解付きと大量の正解なしを併用する。
  • ノーフリーランチ定理:あらゆる問題で常に最良のアルゴリズムは存在しない。
  • ニューラルネットワークは入力層・隠れ層・出力層からなり、損失関数の値が小さくなるよう誤差逆伝播法と勾配降下法で重みを調整する。
  • 過学習は訓練データに合わせすぎて未知のデータで性能が落ちること。対策は正則化・ドロップアウト・アーリーストッピング・データを増やすなど。
  • CNN は畳み込みで画像の特徴をとらえ、RNN は系列データを扱うが勾配消失に弱く、LSTM はゲートで長い依存関係を保つ。Attention・Transformer が後に主流となる。
  • VAE はエンコーダで潜在ベクトルに圧縮しデコーダで生成、GAN は生成器と識別器を競わせて生成する。
  • 第一次ブームは探索と推論、第二次は知識表現とエキスパートシステム、第三次は機械学習・ディープラーニングとビッグデータ。その延長に Transformer・LLM・拡散モデルによる生成 AI がある。

業務での使いどころ

  • 総務問い合わせの振り分けを、キーワードの規則(ルールベース)から過去の振り分け結果で学習したモデル(教師あり学習)に切り替え、新しい言い回しにも対応しやすくする。
  • 営業顧客の購買データを正解ラベルなしでクラスタリングし、似た顧客のグループごとに提案内容を変える。

シラバスの中項目

  • AIの基本的な仕組み(ルールベースと機械学習)
  • 機械学習(教師あり・教師なし・強化・半教師あり学習、ノーフリーランチ定理)
  • ニューラルネットワーク(学習の仕組み、過学習と対策、転移学習、CNN・RNN・LSTM・VAE・GAN、識別系AIと生成系AI)
  • AIの歴史(ダートマス会議から第三次AIブーム、生成AI、シンギュラリティ)

参考リソース

02

第2章 生成AI

19%(当サイト設定)

学習目標

  • Transformer の自己注意機構と、拡散モデル・基盤モデル・マルチモーダルの位置づけを説明できる
  • 事前学習・ファインチューニング・RLHF の3段階と、スケーリング則・創発的能力を説明できる
  • 次トークン予測とハルシネーションの関係、Temperature・Top-p・コンテキストウィンドウの意味を説明できる
  • クラウド型・オンプレミス・オープンソース(オープンウェイト)LLM の違いと選び方、各モダリティの生成 AI の注意点を説明できる

要点

  • Transformer は Self-Attention(Query・Key・Value)で文中の語どうしの関係を一度に計算し、並列処理と長距離依存に強い。
  • 拡散モデルはノイズを加える拡散過程を学び、逆拡散でノイズから画像を生成する。潜在拡散モデルは圧縮した潜在空間で処理して計算を減らす。
  • 基盤モデルは大量のデータで事前学習し、多様なタスクに適応できるモデル。マルチモーダルモデルはテキスト・画像・音声など複数のモダリティを扱う。
  • LLM の学習は、事前学習(次トークン予測)→ ファインチューニング(指示チューニング)→ RLHF(人の評価から報酬モデルを作り強化学習)の順。
  • スケーリング則:パラメータ数・データ量・計算量を増やすと性能が予測可能な形で向上する。規模の拡大で突然現れる能力を創発的能力という。
  • 生成は確率的な次トークン予測の繰り返し。事実を検索しているわけではないため、もっともらしい誤り(ハルシネーション)が起こる。RAG で外部の情報を根拠に与えると減らせる。
  • Temperature を上げると出力が多様に、下げると安定する。Top-p は確率の高い候補から累積確率 p までに候補を絞る。コンテキストウィンドウは一度に扱えるトークン数の上限。
  • オンプレミスLLM・ローカルLLMはデータを社外に出さずに済む(データ主権)が、運用や性能の確保が必要。オープンウェイトでもライセンスの条件を確認する。
  • 推論モデルは回答前に推論時の計算を増やし、思考の連鎖で段階的に考えることで、数学・コーディングなどの精度を上げる。
  • 画像・音声・動画の生成 AI では、肖像権・本人の同意・ディープフェイクに注意し、C2PA などの来歴情報や電子透かしで生成物であることを示す取り組みがある。

業務での使いどころ

  • 広報キャッチコピーの案出しでは Temperature を高めにして多様な案を出し、規約の要約では低めにして安定した出力にする。
  • 情シス機密データを扱う部署向けに、クラウド型 LLM ではなく社内で動かすオンプレミス LLM を検討し、ライセンスと運用負荷を確認する。

シラバスの中項目

  • 生成AIを支える技術革新(Transformer以降、拡散モデル、基盤モデル・マルチモーダル)
  • 生成AIの学習プロセス(事前学習・ファインチューニング・RLHF、スケーリング則)
  • 生成AIの生成(推論)プロセス(トークン化、埋め込み、次トークン予測、ハルシネーション、Temperature・Top-p、コンテキストウィンドウ)
  • LLMの基礎(LMとLLM、オンプレミス/オープンソースLLM)
  • ChatGPTと主要な生成AIモデルの動向(推論モデル、Gemini・Claude・Copilot)
  • 各モダリティの生成AI(画像・音楽・音声・動画、C2PA・電子透かし)

参考リソース

03

第3章 AIエージェント

19%(当サイト設定)

学習目標

  • AI エージェントと従来の対話型生成 AI の違い、ワークフロー型と自律型の違いを説明できる
  • RAG の仕組み(埋め込み・ベクトル検索・チャンク分割・リランキング)と発展形を説明できる
  • タスク分解・ツール実行・メモリ・観察と再計画のループと、MCP・A2A・Agent Skills の役割を説明できる
  • エージェント特有のリスク(権限の過剰付与、連鎖的なエラー、プロンプトインジェクション)と、最小権限・サンドボックス・人による承認・評価の考え方を説明できる

要点

  • AI エージェントは目標に向けて計画を立て、ツールを使って行動し、結果を観察して次の行動を決める。対話型の生成 AI は 1 回の指示に 1 回応答するのが基本。
  • ワークフロー型エージェントは人が決めた手順に沿って動き、予測しやすい。自律型は LLM が手順そのものを決め、柔軟だが挙動の管理が難しい。
  • RAG は質問に関連する文書を検索し、その内容をプロンプトに加えて回答させる。文書はチャンクに分割して埋め込み(ベクトル)にし、ベクトルデータベースで意味的に検索する。
  • RAG の発展:キーワード検索と組み合わせるハイブリッド検索、リランキング、クエリの書き換え(Advanced RAG)、エージェントが検索を繰り返す Agentic RAG、知識グラフを使う Graph RAG。
  • Function Calling・Tool Use で LLM が外部の関数や API を呼ぶ。短期メモリ(会話の文脈)と長期メモリ(過去の情報の保存)を使い分け、必要な情報をコンテキストに入れる工夫をコンテキストエンジニアリングという。
  • MCP(Model Context Protocol)は AI アプリと外部のツール・データソースをつなぐ共通の規格。A2A はエージェントどうしが連携するためのプロトコル。Agent Skills は手順や資料をまとめてエージェントに与える仕組み。
  • コーディングエージェントはコードの調査・修正・テストを行い、プルリクエストを作る。ハーネスエンジニアリングはエージェントを動かす環境(ツール・権限・確認の仕組み)を整えること。
  • リスク:権限の過剰付与、誤りが連鎖して拡大する、外部の文書やWebに埋め込まれた指示に従ってしまう(プロンプトインジェクション)。対策は最小権限の原則、サンドボックス、許可リスト、重要な操作の前の人による承認(Human-in-the-Loop)、多層防御、評価(Eval)と継続的なモニタリング。

業務での使いどころ

  • 総務社内規程の質問に答えるチャットに RAG を使い、回答に根拠の規程の箇所を示す。古い規程が混ざらないよう、施行日などのメタデータで絞り込む。
  • 経理請求書の処理をエージェントに任せる場合も、支払いの実行は担当者の承認後に限り、エージェントには閲覧と下書きの権限だけを与える。

シラバスの中項目

  • AIエージェントとは(定義、ワークフロー型と自律型、自律性のレベル)
  • RAG(仕組み、発展形、ユースケース)
  • AIエージェントの仕組み(タスク分解と計画、ツール実行、メモリ、コンテキストエンジニアリング、フィードバックループ)
  • MCP・Agent Skills と外部連携(MCP、A2A、マルチエージェント)
  • AIエージェントのツールと活用事例(コーディングエージェント、ブラウザ操作、ディープリサーチ)
  • AIエージェントのリスク・安全性・評価(最小権限、プロンプトインジェクション、Human-in-the-Loop、Eval)

参考リソース

04

第4章 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス

29%(当サイト設定)

学習目標

  • AI は補助者で最終責任は人間にあることを踏まえ、用途と影響度に応じて使う・慎重に使う・使わないを判断できる
  • ハルシネーション・情報漏えい・権利侵害・ディープフェイク・シャドー AI などのリスクと予防策を説明できる
  • 個人情報保護法(個人情報・個人識別符号・要配慮個人情報・第三者提供)と営業秘密の考え方から、入力してよい情報を判断できる
  • 著作権(依拠性・類似性、AI 学習と著作権、AI 生成物の著作物性)、AI 事業者ガイドライン、社内ガイドライン、AI 法・国際ルールの要点を説明できる

要点

  • 生成 AI の出力は鵜呑みにせず、一次情報で事実・数値・出典を確認する。用途と影響度が大きいほど検証のレベルを上げ、必要なら専門家に確認し、採用・修正・破棄を判断する。
  • シャドー AI は会社が承認していない AI ツールを業務で使うこと。情報漏えいやトレーサビリティの欠如につながる。承認済みツールを用意し、入力できる情報のルールを示す。
  • 個人情報は生存する個人を識別できる情報。個人識別符号(マイナンバー・旅券番号・顔認識データなど)は単体でも個人情報。要配慮個人情報(病歴・犯罪歴・信条など)の取得は原則本人の同意が必要。
  • 営業秘密(不正競争防止法)として保護されるには、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件が必要。機密情報を外部の AI に入力すると秘密管理性を損なうおそれがある。
  • 著作権侵害は、既存の著作物との類似性と依拠性があるかで判断される。AI 生成物でも同じ。AI 生成物が著作物になるかは、人の創作意図と創作的寄与があるかで判断される。
  • AI 事業者ガイドラインは、人間中心・安全性・公平性・プライバシー保護・セキュリティ確保・透明性・アカウンタビリティ・教育リテラシー・公正競争確保・イノベーションなどを共通の指針として示す。
  • 社内ガイドラインには、利用目的、承認済みツール、入力してよい情報、出力の確認、利用ログ、インシデント対応などを盛り込み、アジャイル・ガバナンスとして継続的に見直す。
  • AI 法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)はイノベーションの促進とリスクへの対応を両立させる推進法で、AI 基本計画や AI 戦略本部を定める。EU AI Act はリスクベース・アプローチによる規制。G7 広島 AI プロセスは高度な AI システムの国際指針と国際行動規範を示した。

業務での使いどころ

  • 人事採用の書類選考に生成 AI を使う案では、応募者の個人情報の扱いと、評価の偏り(バイアス)のリスクを確認し、最終判断は人が行う。
  • 営業顧客名や見積額を個人アカウントの未承認ツールに入力しない。会社が承認した、入力データを学習に使わない設定のツールを使う。

シラバスの中項目

  • 生成AI利用者の基本マインドセット
  • 生成AIの代表的リスク
  • シャドーAIと企業コンプライアンス
  • AI出力の評価と検証
  • 個人情報・プライバシー・秘密保持
  • 著作権・知的財産・生成物の権利
  • AI倫理とAI事業者ガイドライン
  • AIガバナンスと社内ガイドライン
  • AI法・国際ルール・AI安全保障

参考リソース

05

第5章 生成AIの実践と活用事例

19%(当サイト設定)

学習目標

  • プロンプトの基本構成(指示・文脈・入力・出力形式)と Zero-Shot・Few-Shot・Chain-of-Thought を使い分けられる
  • メール・議事録・要約・翻訳・スライドなどで生成 AI を使い、事実確認と校正の観点で出力を確認できる
  • 企画・マーケティング・クリエイティブ・データ分析で生成 AI を使う方法と、権利・個人情報・一次情報の確認の注意点を説明できる
  • コーディングエージェントやブラウザ操作による業務自動化の使い方と、業種ごとの成功のポイントを説明できる

要点

  • プロンプトの基本構成要素:指示(何をするか)、文脈(背景・目的・対象読者)、入力データ、出力形式(表・箇条書き・文字数)。役割(例:経験豊富な編集者として)を設定すると出力の観点をそろえやすい。
  • Zero-Shot は例を示さずに指示する。Few-Shot は数個の例を示して形式や基準をそろえる(In-Context Learning)。Chain-of-Thought は段階的に考えさせて推論の精度を上げる。
  • 具体度のコントロール:曖昧な指示は平均的な出力になりやすい。目的・制約・評価の基準を具体的に伝え、対話的に改善する。
  • 文書作成:要約・校正・トーンの変更・翻訳・議事録の要点抽出に強い。固有名詞・数値・日付は必ず原文で確認する。
  • 企画・マーケティング:ブレインストーミングや壁打ち、キャッチコピー、アンケートの設計に使う。市場・競合のリサーチは一次情報で裏付ける。
  • クリエイティブ:画像・動画・音声の生成では、ライセンス条件や商用利用の可否、既存の作品や人物との類似、肖像権を確認する。
  • データ分析:表の整形・分類・集計の補助や大量の文書からの情報抽出。計算結果は検算し、個人情報を含むデータの入力に注意する。ディープリサーチは複数のソースを横断して調査する。
  • 開発・自動化:コーディングエージェントでコードの調査・生成・レビュー、ブラウザ操作エージェントで Web の手続きを自動化する。権限を絞り、重要な操作は人が確認する。

業務での使いどころ

  • 営業商談のメモから、Few-Shot で過去の良い議事録の例を示して、同じ形式の議事録と次のアクションの一覧を作る。
  • マーケティングLP のキャッチコピーを生成 AI で 20 案出し、商標や競合のコピーとの類似を確認したうえで、人が選んで修正する。

シラバスの中項目

  • プロンプトエンジニアリング(基本構成要素、Zero-Shot・Few-Shot・Chain-of-Thought、役割設定・出力形式の指定)
  • 文書作成・コミュニケーション業務での活用
  • 企画・マーケティング業務での活用
  • クリエイティブ制作での活用
  • データ分析・リサーチ業務での活用
  • 開発・業務自動化での活用、業種別の活用

参考リソース

読み終えたら

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